ブドウ畑
農業人の挑戦
冬はマイナス20度を下回り、降雪量の少ない北海道・十勝。寒さに弱いブドウの木を育てるのは難しく、特にヨーロッパ品種は栽培が難しいと言われてきました。十勝地域のワインづくりは、寒さの中でも自生する山ブドウから改良した品種を使うか、北海道の中でも比較的温暖な地域で作られたブドウを移入して醸造するのが一般的です。
私たちは考えました。この土地でヨーロッパ品種のブドウを育てることは、本当に不可能なのだろうかと。ブドウが最も健やかに育つ環境を整えることができれば、きっとこの土地らしい魅力を携えたブドウが生まれるはず。2016年。畑作農家として培ってきた「土づくり」という視点でブドウづくりの挑戦が始まりました。
同時に、ブドウの木が冬を越すための技術も開発。日高山脈以東では初めて、ヨーロッパ品種のブドウ栽培にこぎつけました。ワインの原料はブドウ100%。ブドウの品質がワインのすべてを決めるといっても過言ではありません。だからこそ私たちは、この土地で、自分たちの手で、ここでしか生み出せないブドウづくりに挑戦し続けます。